こんにちは。今回はMicrosoft社のクラウドサービスであるOffice365(Micrsoft365)に関することを紹介します。Office365とは、Word、Excel、PowerPointのOffice製品アプリに、Outlookのメールサービス・OneDriveのクラウドストレージ・WEB会議などが使用できるSkypeのコミュニケーションツールが1つになったMicrosoftのサブスクリプションサービスです。
(※ちなみにOffice365は、Microsoft365に2020年4月21日から名称が変わっています。)
いろいろな機能があるOffice365(Microsoft365)のなかで、Outlookを使用したメールサービスであるExchange onlineを管理するためのPower Shellモジュールの新しいバージョン V2(Exchange online Power Shell V2)について、紹介します。
1.Exchange online Power Shellモジュールについて
Exchange onlineに限らずOffice365にあるSharePointやSkype for businessなどの各サービスは、それぞれを関するモジュールをPower Shellへ追加することで、Power Shellを使用したOffice365アカウントの管理やSharePointサイトの管理ができるようになります。
一度に多くのメールボックスの設定を変更する場合には、このPower Shellを利用した設定変更をすることにより、数百や数千とあるアカウントの設定を一括で変更することができます。WEBブラウザを使用した管理ポータル画面上で、数百を超えるメールボックスを設定変更することは、作業が長時間となり、設定ミスも発生しやすく、難しいです。
Exchange online PowerShellモジュールは、数が多くて、大変なメールボックスの設定を一括で変更する時に有効です。また、新機能などWEB管理画面に設定項目が準備されるまでの間 や あまり一般的ではない項目は、Power Shellを使わないと変更できない設定も存在します。Office365管理者 様は使用してみてはいかがでしょうか?
【参考情報】
☆Office 365 PowerShell の概要☆
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office365/enterprise/powershell/getting-started-with-office-365-powershell
2.「Exchange online における基本認証の廃止」の延期について
Exchange online Power ShellモジュールがOffice365を管理する上で「役に立つ」ツールであることは、おおまかに理解いただけたと思います。
なぜExchange online Power Shell V2モジュールを本記事で取り上げさせていただいたかを紹介します。
もともとMicrosoft社から、「2019年9月20日発行:Exchange Online の基本認証が非推奨となります」にあるように、Exchange onlineにおける基本認証は2020年10月13日に廃止されることで発表されておりました。
これは2020年10月13日には、Office365のExchange onlineに古いバージョンのOutlookで接続できなくなるという意味になります。
【参考情報】Exchange Online の基本認証が非推奨となります
https://docs.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/announcements/exchange-online-basic-auth-deprecated
しかしながらこの「Exchange onlineにおける基本認証の廃止」について、Microsoft社は、新型コロナウィルスの影響を考慮して、2020年10月13日から2021年の後半へ廃止する期限を延期しました。Microsoft社の発表では「Office365を使用しているお客様の影響を考慮した」と記載されております。セキュリティを強固にするためには、基本認証を廃止するのが大切な状況のなかで、重要な延期だったと思います。
【参考情報】
☆Basic Authentication and Exchange Online – April 2020 Update☆
3.Exchange online Power Shell V2モジュールについて
今回紹介する「Exchange online Power Shell V2モジュール」は、基本認証ではなく、モダン認証でサインインします
今までのExchange online Power Shellモジュールは、基本認証でサインインしておりました。前述の延期がなければ、2020年10月13日で、遅くても2021年後半には「Exchange onlineにおける基本認証の廃止」により、接続できなくなってしまいます。
セキュリティを考慮して早めに(遅くても2021年前半には)Exchange online Power Shell V2 モジュールへの切り替えが必要になります。
下記に「Exchange online Power Shell V2モジュール」について、Microsoft社の技術情報を記載します。これらの情報を参考にお使いのパソコンへインストールしてみてください。
【参考情報】
☆Exchange Online PowerShell V2 モジュールを使用する☆
https://docs.microsoft.com/ja-jp/powershell/exchange/exchange-online/exchange-online-powershell-v2/exchange-online-powershell-v2?view=exchange-ps
☆多要素認証を使用して Exchange Online PowerShell に接続する☆
https://docs.microsoft.com/ja-jp/powershell/exchange/exchange-online/connect-to-exchange-online-powershell/mfa-connect-to-exchange-online-powershell?view=exchange-ps
簡単になりますが「Exchange online Power Shell V2」に関して記載しました。具体的な使い方やインストールやサインインなどの操作はまたの機会に記載したいと思います。
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